「植木剪定は、今年は受け付けておりません」
毎年秋になると電話一本で来てくれた。1回6,000円ちょっとで、丁寧とは言えないけれど十分だった。それが今年は、電話口でこの一言。理由を聞くと「お住まいの区は受付を停止しています」「その高さの木は対応できません」。
大阪でシルバー人材センターに剪定を断られる人が、この1〜2年で急に増えています。堺市では堺区・西区・東区・美原区の4区で植木剪定の受付が止まり、他の区でも「地域によっては受付できない」状態です。高さ3mを超える木は、もともとどのセンターでも受けていません。
断られたあなたに知っておいてほしいのは、「業者に頼むと2倍かかる」は半分間違いだということです。シルバーが受けなかった木は、そもそもシルバーの守備範囲の外にあった木です。この記事では、なぜ断られるのか、業者に頼むと本当はいくら違うのか、そしてシルバー並みの予算で業者に頼む条件を、正直に整理します。
大阪で「断られる」が増えている4つの理由
先生、去年まで普通に来てくれてたのに、今年いきなり断られたんです。何が変わったんですか?
変わったのは山田くんの庭ではなく、センター側の事情です。受付停止・高さ制限・事故対策・猛暑対策、この4つが同時に来ています。大阪はとくに堺市の影響が大きい。
①堺市は4区で受付停止中
堺市シルバー人材センターの公式料金表には、植木剪定について「堺区・西区・東区・美原区においては受付を停止しております。他の区においても大変依頼が多くなっており、地域によっては受付ができない可能性があります」と明記されています。料金は6,800円〜/回と据え置きですが、受けられる区と会員数が追いついていません。
参考: 堺市シルバー人材センター 料金表
②高さ3mが上限。これはどこのセンターでも同じ
シルバー人材センターは会員の安全を優先するため、剪定できる木の高さを「3m以内」に定めているところがほとんどです。3m超の木は最初から対象外。「去年は切ってくれた」と思っていても、木が1年で3mを越えれば、その年から断られます。
参考: 西宮市シルバー人材センター 植木剪定、仙台市シルバー人材センター 植木剪定
③事故の7割超が剪定・除草。安全ルールが年々厳しくなっている
全国シルバー人材センター事業協会の安全就業ニュースによると、会員の事故の7割超が剪定・除草作業で、そのうち6割が脚立からの墜落・転倒です。このため「樹上作業は避ける」「2m未満でも墜落制止用器具を使う」といったルールが強化されました。脚立で届かない木、幹に登らないと切れない木は、現場判断で断られます。
④猛暑による受注制限が全国に広がっている
2026年は6月以降、東京都港区のように猛暑と人手不足を理由に新規受付を停止したセンターが相次ぎました。大阪でも夏場は受付を絞り、秋に持ち越された依頼が集中しています。「秋になったら頼もう」と思っていた人ほど、順番待ちで年内に来てもらえない状況です。
つまり「断られた」のは、山田くんの依頼が特殊だったからではありません。区の受付状況・木の高さ・作業の危険度・季節の4つのどれかに引っかかっただけです。次にどこへ頼むかを考えるとき、この4つのどれで断られたかを把握しておくと、業者への説明がスムーズになります。
シルバー人材センターが「受けない仕事」の一覧
うちの木は何が引っかかったんでしょう。電話では「対応できません」としか言われなくて。
断られる条件はほぼ決まっています。この表に1つでも当てはまれば、センターは受けません。逆に言えば、当てはまらない木だけ改めて頼んで、当てはまる木だけ業者に出す、という分け方もできます。
| 条件 | 内容 | 断られる理由 |
|---|---|---|
| 高さ3m超 | 2階の窓の下端より高い木はほぼ3m超 | 安全規定の上限 |
| 脚立2m超の作業 | 脚立の天板近くで作業しないと届かない | 墜落事故の最多パターン |
| 伐採・抜根 | 木を根元から切る、切り株を掘る | チェーンソー・重機作業は対象外 |
| 隣家・電線に近接 | 枝が隣家の屋根や電線にかかっている | 損害リスクが高く保険対象外 |
| 松・特殊樹種 | もみあげ剪定など技術が必要な松 | 対応できる会員が限られる |
| 剪定枝の処分が多量 | 軽トラ1台を超える枝 | 処分は別料金か対応不可 |
| 受付停止区 | 堺市4区など | 会員不足 |
「毎年来てくれていた木」でも、伸びて3mを越えた・隣家との距離が縮まった・処分量が増えた、で条件に入ります。
(痛み)堺市西区で、10年以上シルバーさんに庭木を頼んでいました。今年電話したら「西区は受付停止」と言われ、「じゃあ隣の区の人に」と聞いても無理。植木屋に頼むと2倍3倍取られると思い込んでいて、2ヶ月放置してしまいました。
(決め手)このサイトの堺市の記事を見て、電話で「シルバーに断られた木で、高さ4mが2本と生垣です」と伝えたら、その場で「4mが2本で処分込み2万円前後、生垣は8,000円程度」と概算を言ってくれました。シルバーの倍まではいかなかった。
(効果)実際の請求は27,500円。シルバーのときは処分を自分で市のごみに出していたので、それが無くなっただけでも楽になりました。来年からは年1回ここに頼むことにしました。
シルバーと業者、費用は本当に2倍違うのか——処分費込みで正直に比べる
正直、業者は高いイメージがあって……。年金なので毎年何万円も出せないんです。
その不安は当然です。ただ「2倍」という数字は、シルバーの料金に処分費と高所作業が入っていない状態で比べたときの話です。同じ作業内容で並べると、差は1.3〜1.5倍に縮みます。
作業別の費用比較(大阪・処分費込みの目安)
5mの庭木と伐採にシルバーの行がないのは、そもそも受けない作業だからです。比べる相手が存在しません。
なぜ差が縮むのか
- シルバーの料金には処分費が入っていないことが多い。枝を自分で市のごみに出す手間と袋代を足すと、実質の差は数千円
- 業者は処分・清掃・高所作業込みの金額。作業後に自分がやることがない
- シルバーは時給制(1時間1,000〜1,500円程度)で、時間が伸びれば料金も伸びる。業者は作業単位の定額が多く、上振れしにくい
差が本当に大きくなるケース
- 3m以下の低木が1本だけ。これはシルバーが圧倒的に安い
- 生垣の刈り込みだけで、枝の処分を自分でできる
このケースなら、受付が再開したらシルバーに戻すのが正解です。業者は「シルバーが受けない木」にだけ使う、という組み合わせで十分です。
参考: ミツモア シルバー人材センターの植木剪定料金とプロとの比較
シルバー並みの予算で業者に頼む4つの条件
業者に頼むにしても、できるだけ安く済ませたいです。何かコツはありますか?
あります。業者の料金は「1本いくら」ではなく「出張1回にいくらかかるか」で決まっています。出張1回あたりの作業量を増やすほど、1本あたりの単価は下がります。4つの条件で組み立ててください。
条件①:複数本をまとめて1回で頼む
業者は移動・準備・処分の搬出に固定費がかかります。1本だけ頼むと固定費がそのまま乗ります。庭の木を全部まとめて年1回にすれば、1本あたりの単価は3〜4割下がることが多い。
条件②:閑散期(1〜2月・7〜8月)に頼む
大阪の剪定業者の繁忙期は10〜12月と5〜6月です。1〜2月の落葉樹、真夏の常緑樹は業者に余裕があり、値引きの相談に乗りやすい。「シルバーが秋に来てくれなかった木」は、冬に回すだけで安くなります。
条件③:処分の一部を自分で引き受ける
細い枝を自分で市の普通ごみに出せるなら、業者に「太い幹だけ持ち帰ってください」と伝える。処分費は量で決まるので、数千円下がります。ただし、体力に不安がある方は無理をしないでください。処分費を削って腰を痛めるのは本末転倒です。
条件④:年間定額・定期契約を聞いてみる
「年1回、この庭を全部で◯円」という定額契約を用意している業者があります。単発より1〜2割安く、毎年電話をかけ直す手間もなくなります。シルバーのように「今年は受けてもらえるか」と心配する必要がなくなるのが最大の利点です。
この4つを全部やると、5mの木2本+生垣で「単発・繁忙期・処分込み」なら40,000円前後の作業が、「まとめて・閑散期・枝は自分で・定期契約」で25,000〜30,000円まで下がることがあります。シルバーが受けていたときの支出に、かなり近づきます。
断られた人が業者選びで踏みやすい3つの地雷
断られた直後に、ちょうど「庭木の剪定、安くやります」ってチラシが入ってたんです。頼んでみようかと。
それが一番危ない。「シルバーに断られた人」は、業者側から見ると「相場を知らず、安さに反応しやすい人」です。狙われやすいことを自覚してください。
地雷①:「シルバーより安い」を謳う飛び込み・チラシ業者
秋の剪定シーズンに「今なら1本1,000円」のようなチラシやインターホン営業が増えます。1本1,000円は3m以下の低木だけで、実際に来ると「この木は高いので別料金」「処分費が別」と積み上がり、最終的にシルバーの3倍になる例が珍しくありません。その場で契約しないでください。
地雷②:「一式◯万円」の見積もり
内訳のない見積もりは、作業範囲が決まっていない証拠です。「剪定一式30,000円」と言われたら、「何本を、どの高さまで、処分込みで」を書面にしてもらう。書けない業者は、当日に「これは含まれていない」と言い出します。
地雷③:電話で概算を言わない業者
「現地を見ないと分かりません」だけで金額の目安を一切言わない業者は、現地で相場より高い金額を提示しても比較されない状況を作っています。良い業者は「4mなら1本1万円前後、処分込みで」と電話口で幅を言えます。詳しくは吹田市の記事で書いた通りです。
(痛み)大阪市東住吉区で、母(80代)の家の庭木をシルバーに頼んでいましたが「5mの木は対応外」と断られました。その週にポストに入っていた「庭木剪定1本1,500円〜」のチラシの業者を母が呼んでしまい、5mの木2本と処分で68,000円請求されました。
(決め手)さすがにおかしいと思い、私が別の業者に電話。「シルバーに断られた5mの木2本」と伝えると、電話で「処分込みで2本25,000〜30,000円」と即答。書面見積もりを送ってもらい、チラシ業者はキャンセルしました。
(効果)実際は28,000円でした。母には「安いチラシは電話で私に確認してから」と約束してもらい、翌年からは年1回の定期契約にしています。
電話で聞く3つのこと——これで業者はほぼ絞れる
結局、どうやって業者を選べばいいですか?
電話で3つ聞くだけで十分です。この3つに詰まらず答える業者は、当日に揉めません。
①「シルバーに断られた◯mの木です。処分込みでいくらくらいですか?」
木の高さと本数を伝えて、概算を聞く。「◯円〜◯円」と幅で答えられるかを見ます。「分かりません」で終わる業者は候補から外す。
②「見積もりは書面でもらえますか?処分費は入っていますか?」
「はい、本数・高さ・処分込みで書きます」が正解。「当日に説明します」は不正解。
③「隣の家に枝がかかっているのですが、対応できますか?保険は入っていますか?」
隣家・電線際の作業は、損害賠償保険に入っていない業者に頼んではいけません。「入っています」と即答できるか、証明書を見せられるかを確認してください。
この3つは、当サイトの大阪の剪定業者の選び方で紹介している基準と同じです。エリアごとの口コミは各市の記事を参考にしてください。
まとめ——断られたら、「シルバーの守備範囲外の木」だけ業者に出す
- 大阪でシルバーに剪定を断られる理由は4つ。堺市4区の受付停止・高さ3mの上限・墜落事故対策の強化・猛暑による受注制限
- 3m超・脚立2m超・伐採・隣家や電線際・松・処分多量は、もともとシルバーの対象外
- 業者との費用差は処分費込みで見ると1.3〜1.5倍。「2倍」は処分と高所を抜いた比較
- 3m以下の低木・生垣だけなら、受付が再開したらシルバーに戻すのが正解
- 業者に安く頼む条件は、まとめて・閑散期・処分の一部を自分で・定期契約の4つ
- 断られた直後の「シルバーより安い」チラシ、一式見積もり、電話で概算を言わない業者は避ける
- 電話で「概算」「書面と処分費」「保険」の3つを聞けば、業者はほぼ絞れる
断られたのは、あなたの庭のせいではありません。木がシルバーの守備範囲を越えて育っただけです。越えた木だけを、電話で金額を言える業者に出してください。
大阪でシルバー人材センターに断られた庭木の剪定・伐採は、お庭クリーンにご相談ください。電話で概算をお伝えし、処分込みの書面見積もりをお出しします。
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